ミザリー

スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー監督が、再びスティーブン・キングのベストセラー小説を映画化。事故にあい、身動きが取れなくなった作家シェルダンが、彼の人気シリーズ「ミザリー」の熱狂的な読者で元看護師のアニーに介抱されるが、やがてその介抱が狂気に変わっていき… 。キャシー・ベイツはアニー役を怪演、アカデミー主演女優賞とゴールデン・グローブ主演女優賞を受賞した。
(原題:MISERY)
〔製作〕アンドリュー・シェインマン
〔製作・監督〕ロブ・ライナー
〔原作〕スティーブン・キング
〔脚本〕ウィリアム・ゴールドマン
〔撮影〕バリー・ソネンフェルド
〔音楽〕マーク・シャイマン
〔出演〕ジェームズ・カーンキャシー・ベイツ
    リチャード・ファーンズワース
    ローレン・バコール ほか
(1990年・アメリカ)
〔英語/字幕スーパー/カラー〕

あのスタンドバイミーで有名なスティーブン・キングの原作を元にした映画です。しかも監督も同じらしい。
これは面白いっす!!ミザリーという小説のシリーズの熱狂的なファンであるアニーが作家が事故ったところを助けたところから話が始まります。(もしかしたら事故も仕込んだ?)。そして、ちょっと(?!)ヒステリックなアニーおばちゃんが身動きとれない作家の生殺与奪をコントロールしている様を通してお話が展開していきます。その展開を支えるヒロインであるアニー役の役者の演技が上手くてリアルで面白いんです。
この映画のスゴイところはアニーおばちゃんってどこにでもいそうな感じってとこですね。嫉妬深くて常に被害妄想に支配されてて躁鬱の感情の起伏が激しくて、思い込んだら猪突猛進な人っていますよね?
バイト先のおばちゃんもまさにこんな感じなんですよ。いろいろ世話やこうとしてくれるんですけど、ちょと。というかかなりおせっかいな感じで、しかもアニーおばちゃんみたいにちゃんと感謝の言葉とお世辞をセットにしないと機嫌損ねちゃって大変なんですよ。普段は可愛いもんだとか思ってるんですけど、キレた時がもう大変
なわけです。なんと言っても説明が全く通じないですから・・・。はぁー信子〜。その愛はご主人と息子に向けてくれよぉ。お見合い結婚だったらしいけど長年連れ添えば情も沸いてるでしょ?デキが悪い息子さんも、あなたのお腹を痛めて出てきたんだから愛しいもんでしょ?なんてリアルなアニーちゃんを彷彿しちゃって面白い(?)ですよ。
人生であまり良い思い(特に異性からの愛情)したことないおばちゃんは取り扱い注意でございます。いまだ拙者のノウハウはあみだされておりませぬ。
おっさん(男)はおっさんで適当に立てとかないと機嫌損ねちゃって大変だけどね。対処方としては、若かりし日の武勇伝語る場合は適当に合いの手をうちつつ身を乗り出すように。男たる者うんぬんといったおっさん特有のジェンダー論(まあつまり女性蔑視発言)を繰り出した場合には男なら男だけにしかわからないですねぇとか言って白熱したトークに油を注ぎ。女性なら男を立てる女性を演じて、さすがですねぇーとか言っておだてておきましょう。(ほとほと疲れる奴らだ・・・。)
そして全人口の99パーセントは容姿端麗でモテモテなわけでもないし、お金持ちで才能に溢れているわけでもありませぬ。すなわち明日はわが身であります。わが身の不幸を嘆いて人に迷惑かけないように注意せねばなりませぬぞ(オレモナー)。
ホラーって言うよりヒューマンドラマなミザリーを要ちぇけらっちょです。
しかし、アニーちゃん可愛い(見た目がタイプってことじゃないぞ)とか思ったの俺だけか?女性の嫉妬深いところに愛おしさを感じてしまうのはマニア?俺は人間の弱いところが好きなんです。弱さに人間らしさが出ると思いませんか?完璧な人は嫌いなのだ。

追伸
今歯医者行ってきたんだが、目を開けたらアニーおばちゃんが出てきそうで怖かった